なぜISOが必要なのか?

 最近、新聞・雑誌等で「患者が医療機関を選ぶ時代に」といった記事が多く見受けられます。医療機関にせよ、販売店にせよ、お金を支払う側が施設を選ぶのは本来当たり前です。にも関わらず記事が出るのは、規制緩和により今年四月から医療機関の情報開示が進むようになったことや、医療機関の増加により患者様の選択肢が増えた等による患者意識の変化の表れでしょう。
 こうした中、医療の本質として医院の業務品質の向上はますます重要になります。しかし、従来から多くの院長が業務品質向上に努めているにも関わらず、実際に業務手順を確立し継続・向上させることは困難なのが現実ではないでしょうか。
 ISO9001の導入はこれからの現実に有効な手段です。医院の業務を大きく変えずに必要な部分を補い、継続・向上する仕組みが構築できます。また第三者の審査を受ける事で、患者様に対して客観性が保たれえると共に、スタッフ全員の使命感の継続にもつながります。
 医療機関を選びたいという意識を持つ相手を一人ひとりの患者様だけと捉えてはなりません。今や従業員を多く抱える企業や健康保険組合等も同様の意識を持ちつつあります。主婦やお年寄りの方々へはそれほど浸透していなくとも企業等は認証が意味するものを理解しています。国際規格に基づく業務品質を認められた医療機関としてISO9000の価値は決して小さくありません。